思考の自由研究

世界で一番かわいい言葉は「もぐもぐ」だと思う

進化の報酬

新しいことに挑戦する時、無意識に前の作業へ逃げてしまうことがある。
 
慣れた仕事は自分の経験値が生きるから、やっていて楽しいし、わかることも多くて心地いい。新しくやるべきことを考えなきゃいけない中でルーティンワークの方の問題が発生すると、自然とそちらを考えるように思考回路がシフトしてしまう。
 
そういう時ふと我に返って、「いやいや、今するべきはこれじゃないでしょ」と自分を戒めることも何度か。
 
易しい方へ流れてしまうのは、正直仕方のないことだと思う。でもそれを止めるのが理性の仕事だし、それをしないのが大人になるということなんだと思う。
 
新しいことを学んで考えながら進めることを楽しめる一方、易しい方へ流される自分は、まだ途上にいると痛感する。
 
 
 
慣れないことが多い中で思うのは、「考え方がわからない」ということが一番の足枷になるということだ。
 
考えるべきことに向けて何をすればいいのかわからないということは要は進め方がわからないわけだから、スタート地点からどう森を掻き分けて進むべきか、その道しるべがない状態にある。
 
誰しも最初はそういう状態から始まるわけだけれど、今の私もまさしく、という感じだ。
 
私はあまり要領が良い方ではないから、こういう考え方の流れみたいなものは経験値で補うのが手っ取り早い。
 
人のやり方を何かしらで学んでやるというのもひとつだが、それができる人はすごく要領がいい人なんじゃないかと思う。
 
かなり時間がかかってしまって、容量の悪さに申し訳なくなることもあるくらい。経験値を稼ぐのもまた、時間がかかるわけだけど。
 
 
 
「慣れた仕事ばかりしていると、脳が退化する」という話を聞いたことがある。正直その通りだと思う。
 
けど、新しいことをする時の段取りの悪さだったり思考回路の甘さだったりを体感すると、そちらに流れてしまう自分の甘さもまた痛感する。自分に甘いうちは、脳が退化するという代償を甘んじて支払わなきゃいけないのかもしれない。
 
退化の代償よりむしろ、進化の報酬を受け取りたい。なんて、それっぽいこと言ってみたりしてね。