思考の自由研究

世界で一番かわいい言葉は「もぐもぐ」だと思う

履修登録のジレンマ

大学の授業がそろそろ始まるということで、私にも、大学の履修要覧やシラバスを延々と眺める時期がやってきた。
 
1年性の頃は先輩が教えてくれる楽単を取るため、必死に人に聞き込みをしてみたり(結果的に人の楽単が私にとっての楽単とは限らないことを学ぶいい機会になった)、他学部の先輩から「この教授は成績のつけ方が甘いよ」とかいうヒントをもらってみたり。
 
この時期は珍しくごくごく一般的な大学生らしい振る舞いをしていたように思う。
 
学年も上がるにつれて、学内の情報に少し敏感になったこと、さほど必死に単位を拾いに行かなくてもよくなったことなどいろんな理由が混在して、今年の私はそこまで「焦りのある」新学期準備にはなっていないと思う。
 
比較的優雅に、始まりの日をただ待っているだけに過ぎない。この冷静沈着な「待ちの姿勢」に対し、私の中の松岡修造が何か言いたげな顔をしていることもまた事実。
 
 
 
大学の授業で学ぶものに対して熱烈な意欲が持てないでいる理由のひとつが単位制なんじゃないかと思う。授業に興味があってもテストに合格しないといけないプレッシャーが、私を授業から遠退ける。
 
趣味を仕事にした途端しんどくなる、とかいうのと同じ原理を感じる。
 
また、高校と違ってあくまでその分野に興味がある前提で学部に入学している以上、話の内容が硬派で、その学びを日常の中に流用しにくいと思う。
 
同時に流用できたとしても、大学で学んだ偉い人の言葉をそのまま借りて自分の意見を述べるのは、借り物の傘で雨をしのぐような罪悪感がある。
 
知識は人に伝えるためにまなぶのではなく、人に伝えることに説得力を持たせるために学ぶのだろう。私はそっくりそのまま、話のネタに昇華しようとしてしまっていたんだけど。
 
大学生として、というよりも、大学で学ぶことを絞っている身として、人に話す知識から自分のためを思った自己中心的な学びへシフトできたらと思った。そんなことできている人、周りに2、3人しかいない。ぜひ自分が4人目に(と毎年度はじめに言っている)。
 
 
 
楽単のリサーチに時間を充てて卒業に備えたり、興味のある授業もテストを避けるため時間割に組み込めなかったり。
 
単位とかテストとかそういう指標に縛られまくりな学生生活って勿体無いよなあと、なかなか埋まらない白紙の時間割表を見てそう思う。
 
新学期も始まることだし、我が身を振り返った戒めの気持ちを込めて。
 
迷った授業はちゃんと取ろう。