食事の醍醐味
ごはんを食べていて、「もうお腹いっぱいだ〜」と思うことが増えた。
焼肉でも、イタリアンでも、和食でも、その種類を問わず満腹を感じるまでの時間が短くなっている。
和食って、ねえ。
焼肉ならわかるけど、和食はさすがに、ねえ。
年をとったと言っても正直まだまだ若いと思うので、単純に、生活習慣のせいで胃が小さくなってきているんだと思う。
本当は心ゆくまでご飯を食べたいと思うし、ご馳走になったものはきちんと最後まで食べるようにしたい。思ってはいても身体がついてこないので、なかなかこのバランスを取るのが難しい。
申し訳なさと寂しさとがだんだん混ざってきて、食事中はなんだかしょんぼりしてしまう。
ごはんの食べ方だけではないけれど、自分のなりたくない自分になっている瞬間がある。
本当はたくさん食べたいけど、食べられない。
本当はもっと早く食事できるようになりたいけれど、人より食べるのが遅い。
ここまで考えていると、私にとっての食事はあまりたのしいイベントではないのかもしれない。
「ごはんを美味しそうに食べる人ってステキ!」という風潮がある(というか私もそう思う)けれど、それができない自分にうんざりする。
ごはんだけにとどまらず、人と話したり何かを選択するとき、「本当はこんな風にしたくないのになあ」とか、「本当ならここでこうできたらいいんだけどなあ」とか、色々思うことがある。
「理想の自分ならこういうことしないのに」と思ったりとか。
自分の中に住んでいる女神のような理想像はあまりに高尚で、どうあがいても私の手が届かないところにいるらしい。
何かの決断に迷った時は、憧れの人がどう考え行動するかを想像するといいらしい。
私が理想としている自分は、一体どこで何を考えているのかしら。
頭で考えて変えられるなら、よっぽど簡単なことなんだけどね。胃が小さくなっているなんて頭で考えても仕方のないことだから、毎日おかゆでも食べたらいいのかもしれない。