思考の自由研究

世界で一番かわいい言葉は「もぐもぐ」だと思う

邪魔者

単位あたり日にちの時間が足りない、という言葉が気に入った。
 
この間会った人の「忙しさ」の言い表し方で、すごく的確だと思った。毎日忙しい忙しいと思っているのを分解してみると、案外その時間あたりがてんやわんやしていただけで、その日1日のハイライトは大変ではなかったりする。
 
 
 
そもそもやることがたくさんあるという状況自体、学生風情にはほとんどありえないけれど、ある一定の時期に自分のやることが重なって、「本当に時間が足りない!」となることはある(「忙しい」が口癖の人ほど忙しくないという説は本当だと思う)。
 
私自身もそういう局面に直面することは何度かあった。最近でこそあまり難しいことを考えずに作業を消化することができるようになったものの、そもそもスタート地点のレベルが低かった分、人並みの集中力に追いつくにはまだまだ時間がかかりそうとも思う。
 
集中力を高める講座とかいう嘘くさい広告が出てきたら、正直、騙されてしまうこともあるかもしれない。
 
長い間試行錯誤した結果、結局のところ、私にとって即効力のある集中力獲得のための解決策は電車に乗ることであると気づいた。
 
 
 
本当に本末転倒でわけがわからないけれど、電車の中で沸き起こる集中力に乗じてやりたいことがたくさんあって、結果として何も終わらないこともある。
 
電車とかタクシーとか、移動している最中に起こる集中力は、普段どこに隠れているんだろう。
 
電車に乗っていると見ず知らずの人がたくさんいる分、目を配る場所が多くて飽きることがない。自分の年齢や、趣味、職業、誰もそこで語ることがないにせよ、あれだけ多種多様な人が一同に会する場所もなかなかないような気がする。
 
駅そのもの、カフェ、レストランなど、人が集まる場所はたくさんあるけれど、あれだけ短い時間に集まる部分に電車の特徴があると思う。
 
短い時間だから余計に目に付いたものを考えようとして、せっかくそこで手に入れた集中力を手放すことになる。ごめんね集中力!
 
というかそもそも、これは本当に即効性のある解決策なのか?
 
 
 
人がたくさん集まって、誰も他人に無関心な環境に身を置くと、どうしても自分をよく見せて目立ちたいという気持ちが湧いてきてしまう。無関心な人を振り向かせたい、みたいな。
 
自分の集中力を高めようと思って他の場所に出向いたのに、まったく、いつでもどこでも自己顕示欲が悪目立ちしてしまって笑えてくる。それが表立って出てきてしまううちなら、本来、家でひとり静かにしている方がいいのかもしれない。