思考の自由研究

世界で一番かわいい言葉は「もぐもぐ」だと思う

四角形

昔は、目が覚めてすぐに「今日は何をしよう」と考える時間があった気がする。今は朝目が覚めても、「何をしようか」とわざわざ思うことが少なくなった。
 
目の前にある画面を眺めているだけで、何時間も時間が過ぎる。このままではよくないと起き上がってテレビをつけても、そこにあるのは少し画角が大きくなっただけの液晶だったりする。部屋中どこを眺めても、どこからしらに四角い窓や、画面や、壁や、いろいろが配置されていて、逃げられないなあと思う。
 
少しでも部屋の外に出れば多少なりとも解決するのだけれど、ごめんなさい、今日は無理です。自分が実験用モルモットのように、この狭い部屋の中で誰かに観察されているような錯覚がある。
 
 
 
大学の授業で、大きなファッションショーを見に行ったことがある。
 
私が発表を担当したブランドは、2019年春夏コレクションのテーマをSQUAREとしていた。
 
アパレル業界の厳しい状況から抜け出すために、自分たちをしばるいくつものルールから抜け出すために、小さな画面にとらわれないために、このテーマが採択されたらしい。モードファッションとストリートファッションのちょうど間にいるブランドだったと思う。
 
進撃の巨人という漫画を、むかし、途中まで読んだことがある。
 
人間を捕食する巨人と闘う人びとのストーリーで、彼らの住む街には、巨人の侵入を防ぐための高い壁が築かれている。
 
街を取り囲む壁が円形なのをみて、これが四角形なら、とんでもない閉塞感に苛まれたんだろうと思う。
 
部屋探しをしていると、たまに三角形や丸い壁の不思議な部屋を見つけることがある。部屋として使いにくそうだとか、家具の配置を考えるのが大変そうとか、間取り図をみていると文句や心配ごとはいくらでも出てくる。けれど同時に、そんな「普通じゃない部屋」に住んだら、今感じている閉塞感は多少軽減されるかもしれない、とも思う。
 
この閉塞感は、何もしないことを選んでいる申し訳なさに加えて、ありきたりで無意味な長期休暇に甘んじている自分の普通さからも生じていると思う。
 
無意味を甘んじて受け入れる自分の普通さを、野放しにしていて良いのかしらん?
 
やることがたくさんあると「忙しさで目が回る」とかいったりするけれど、小さな箱の中でただ時間がすぎるのを待つだけなら、目が回っているくらいの方がちょうど良さそう。
 
 
 
出かけたり、遊んだり、学んだり、やることがごまんとある分、何から手を着ければ良いのかわからないのかもしれない。
 
けれどまずは、体調管理をきちんとしようと思います。風邪だよ〜