思考の自由研究

世界で一番かわいい言葉は「もぐもぐ」だと思う

蓼食う虫

一年前くらいに流行った『おっさんずラブ』というドラマを見ていて、いやこれ、どんだけ面白いんだと。
 
俳優がかっこよくて面白いと言うのはもちろんあるのだが、同性の恋愛模様なので、性別の固定観念みたいなものが取り払われて純粋な恋愛として見れる(ような気がする)。
 
月9的ドラマとか、恋愛リアリティショーとか、ああいうのは見ていてとても楽しいけれど、かわいい女性に対する幻想やイケメンに対する妄想が、そこはかとない偏見の編集によって脚色されていると思ってしまうのだ。
 
その中に出てくる人のルックスを見たり、どんな展開になっているのか聞くのは楽しいんだけどね。
 
学校の友達に勧められて、まあ読んでみるかとBL漫画を読んだ時の、「思ってたより全然面白いじゃん」と思った感覚と似ている。
 
綺麗な男性同士の恋愛で美化されているのは否めないが、話としては。
 
読み終わってみると、「ものは試しだなあ」と思ったり。
 
あれ以来一度も読んでないけれど、機会があれば読んでもいいのかもしれない。
 
その話を何の気なしに別の友達にしたら、「そういうの読んでるって、おおきな声で言わない方がいいよ」と冷静に指摘された。
 
そうだったのか、と初めて知った。
 
私にとってはひとつのジャンルだったのに、面白いと思ったものを正直に面白いと伝えてはいけない。体裁むずかしい。
 
「少女漫画の登場人物は恋愛のことしか考えてへんからいやや」と言っていた友人は、「人生で読んだ漫画で一番面白い」と言って(うろ覚え)、私にスラムダンクを勧めてくれた。
 
彼女は、自分が正しいと思うことを正直に公言できる人だった。
 
強者だなあ。
 
蓼食う虫も好き好き、なんて言葉があるので、もちろん、どれも万人受けするジャンルではないと思う。
 
それにせよ今日見たこのドラマは本当に面白くて、「みんなが見ているうちに会話についていけるようになっておけばよかったー」「もっと早くに見ておけばよかったー」と後悔した。
 
まだ途中だけど。
 
 
 
ほんの少し前に流行ったドラマを見ていると、「今さら見てるの?」と言われることが多い。
 
80年代、90年代のものを改めて見るとステキ!とかカッコイイ!とか思うのに、これが数年前というスパンになった途端、ラガードのような扱いを受けて不本意だ。
 
いいものはいつ見たっていいじゃないか。
 
昔のものはかっこいいけど、ひと昔前のものはダサいという雰囲気、大変むずかしい。
 
自分が好きなものなら流行った年関係なく見られたらいいのになー。
 
年もジャンルも関係なしに、好きなものや面白いものを公表できればいいのになー。
 
 
 
私は何を見ていても「こういう考えの人もいるんだ」とか「これはこういうところが魅力だと思われているのか」とか思ってしまうので、前衛的なものでも楽しく受け止められると思います。
 
なんでも知りたい、興味津々。