女性の持ち物
この間初めて話した男性がものすごく愛嬌にあふれた人で、「愛嬌というのは男女関係なく宿るものなんだな」と感心してしまった。
男性に対して「この人、愛嬌があるなあ」なんて思ったのは初めてのことだった。
彼は私より年下で、オノマトペで例えるなら「きゅるん!」という感じ。彼をみた私の友人は「後輩力が高い」と言っていた。うーん、言い得て妙。
何度か言っているような気もするが、私が上京するそのちょうど前夜、オバアチャンが唯一私に授けたはなむけの言葉が「女は愛嬌」だった。
体育会系女子校出身の身からすると「愛嬌で取り入る女になんてならんわ!」というのが本音だったのだが、今となってはその言葉の意味もよくわかる。
愛嬌というのは人に好かれるための能力というより、自分がより学びやすい環境を整えるための能力なのかもしれない。
能力というよりむしろ、才能とすら言えそうだ。
後輩力の高い彼はほかの先輩たちからも可愛がられていて、特に、積極的に質問する姿勢だったり、よりうまく振る舞おうとする姿勢だったり、そういうところがなかなか高い評価を得ている。
色々教えたくなる、とでも言えばいいんだろうか。
こういう様子を見ていると、愛嬌というのは女性だけの持ち物ではないし、ちやほやされるためだけに発揮される力でもないというのが身をもって(目をもって?)よく分かる。
私は愛嬌どころかまずこの冷たい話し方を改善しなくてはという段階にいるので、「愛嬌初級編」から履修しなければならない。
相手の目を見て話す時、口角は心持ち上げておきましょう。人当たりのいい穏やかな表情を意識しましょう。
まずはそこから、少しずつね。