清涼感
「結婚しなくても幸せになれる時代に、私はあなたと、結婚したいのです」
言わずと知れた結婚情報誌『ゼクシィ』のコピーだ。
1,2年前のコピーではあるけれど、初めてこの文言を見たときの衝撃は今でも忘れられなくて、生意気にも「これが時勢を捉えるということか!」と思わされた。
みんなが思っているけど上手くいえないことを言い当てた言葉がヒットする、という話を聞いたことがある。
ゼクシィのそれもまさしくだ。清々しい言い回しもまた、その魅力に輪をかける理由の1つかもしれない。
つい先日、この「清々しい言い回し」をコピーに限らず会話でも実践してみたいと思った。
とはいえ清々しくと思えば思うほど語勢が強まり、冷たい印象に輪をかける。そう言われるのがあまりいいことではないと知っているから、あえて避けようとしてきたことだ。
けど、わかりやすく話したいという欲はある。塩梅!
友達と割合真面目な話をしているとき、納得感のある話し方をする人は「言い切り方がうまい」ということに気づいた。
そういう話し方は、道筋が通っていることはもちろんだが、ごにょごにょと語尾を濁す話をスッパリ言い切った上でそれを汲み取ったまとめ方をする。
話が上手いか下手かというよりも言い切り方が明瞭、わかりやすい。人のふり見てなんとやら。清々しさの正体はきっとこれだったに違いない。
冷たい話し方になる自分があまりすぎてはなかったから、無理にでも明るい話し方をと心がけていた。違うのかも?
人と話すとき、人前で話すとき、必要とされる要素は両方で違ってくる。
さて明日は、どちらで行こうかな。
へらへらした話し方と清々しい話し方と、気軽に試せるくらいにはスキルを身につけておきたい。