思考の自由研究

世界で一番かわいい言葉は「もぐもぐ」だと思う

未来の週末

にちようびの夜に限らず、「今日は寝る前に絶対この本を読もう」と思っていても、いつもいつの間にか寝てしまう。
 
小さい時は本が大好きだったはずなのに、今ではそれを読む時間や持ち歩く手間なんかを考えているふりをしてしまって、「昔は何キロか知れないランドセルを背負っても本を読んでいたじゃないか」と叱りたい気持ちになる。
 
それでも本を読む以外の娯楽を覚えてしまったからか、手が伸びる回数は次第に減りつつある。
 
 
 
中学受験の時には1日何時間塾にいてもそれなりに楽しかったのに、大学受験では全くそれができなかった。
 
大学受験も佳境の時期、高校の先生に「中学受験の方が勉強してた気がする」とこぼしたら、「それは君が、勉強以外の楽しいことを覚えたからなんじゃない」と言われた。
 
プログラミングをしてゲームを動かすよりも、完成度の高い既製品のゲームで遊ぶ方が楽しい。
 
自分で料理する手間を取るよりも、レストランでお金を担保に美味しいご飯が食べたい。
 
先にある娯楽との対比が強まって、楽しさの前にあるハードルは異様に高く見える。案外そんなこともないはずなのに。
 
 
 
やる気は出てくるものじゃない、出すものだ。とか言う常套句があるが、本当にそうねと。
 
テスト勉強も、机に座ってレポート用紙を取り出すまでのハードルが異様に高くて、「私どうして今までしてなかったんだろう、これ」と思ったりする。
 
その先は暗記や計算の単純作業なのだから、淡々と進めるだけだ。あら簡単!
 
今その瞬間に舐めている飴の甘さはわかるけれど、目の前にあるマシュマロの甘さは現実味を持って想像することができない。
 
この恵まれた環境を自ら手放す勇気は出ないけれど、明るい未来の保証を自力で勝ち取ることができるのであれば、そういう選択があってもいいのかしらんと思うこともある。